ソリッドシード株式会社

ブラウザにCSSのネストが標準で使用できるようになる!

2023年4月20日

対応しているブラウザは少ないですが、CSSにネストが標準で実装されました。
今までSassやLessなどのメタ言語を使っていた人は、今後はCSSだけでネストを使えるということになります。
しかし、CSSのネスト実装は本当にメタ言語の代替になるのでしょうか?
CSSのネスト実装のメリットとデメリットを紹介し、メタ言語との比較を行います。

標準のネストを利用するメリット

一番大きなメリットは、Sassなどのメタ言語の環境構築が不要になるということです。
メタ言語を使うには、コンパイラやプリプロセッサなどのツールをインストールしたり、設定ファイルを作成したりする必要があり、これらの作業は初心者にとっては難しく時間もかかります。
しかし、CSSのネスト実装ではブラウザが対応していれば特別な環境構築は不要で、CSSファイルを作成してHTMLファイルに反映するだけでネストを使えます。

もう一つのメリットは、ビルドが不要になりシームレスに開発ができるということです。
メタ言語を使う場合はコードを変更するたびにビルドする必要があり、変更したコードがブラウザに反映されるまでに時間がかかります。
ビルド時にエラーが発生する可能性もあり、解決に時間がかかり開発の効率や品質に影響します。
しかし、CSSのネスト実装ではビルドする必要が無く、コードを変更したらすぐにブラウザで確認でき、開発者にとって快適になります。

標準のネストを利用するデメリット

デメリットとしては、CSSのネストはまだ実験的な機能であり、一部の最新ブラウザしか対応していません。
今後は対応ブラウザが増えていくと思いますが、現時点で実装しても古いブラウザや非対応ブラウザでは正しく表示されない可能性があります。
Sassなどのメタ言語とCSSのネストは微妙に仕様が異なります。
そのため、SassからCSSのネストに移行する場合は変換作業が必要になります。

今回はCSSに標準で実装されたネストのメリットとデメリットについての解説をしました。
今後のブラウザの普及次第ではCSSの書き方が変わりそうなので動向に注視していきたいです。

投稿者:Saito